
不動産投資情報のジャンル別速報
一○○万円で買い取るか、または出資できれば問題はない。
仮にそうしたとしても、時価の一億円で買い取った、あるいは出資したものとして、譲渡所得税がかかってくる(出資も譲渡の一種である)。
その譲渡所得税を払ってでも、法人に移すメリットのほうが多ければいいが、そうでない場合は不動産の場合、法人成りしたいと思っても、そっくりそのまま法人にすることは難しいというのは、このことなのだ。
大手の不動産会社のように、はじめから会社が不動産を購入しているのなら問題はないが、もともと個人の不動産を、会社のものにするのは容易ではない。
一般の商売なら、個人に毛の生えたような会社がいっぱいあるのに、不動産経営には会社経営が少ないのは、このためである。
それでは、不動産業の法人成りはムリなのだろうか?不動産業は、事業者のように法人成りのメリットを受けることができないのか?そうではない。
不動産業者でも、十分法人成りは可能であるし、そのメリットもまた大きいのだ。
現在、所有の土地をそっくり今すぐ法人に移すことはできないが、段階を追って法人化をすすめていく方法がある。
不動産業の法人化は、長期的な展望をもたなければならない。
一年や二年で法人化を成功させることはできない。
二○年、三○年の計画を立てなければならない。
そうすることによって、親の代から子の代へ、法人化のメリットが引き継がれていくのである。
うま味がない。
不動産賃貸業は、入退居者の管理や集金、建物周辺の整備など、わずらわしいことが多いから、そこに目をつけた新しいビジネスが出てくる。
アパート管理会社などとよばれる業者で、二つの方法がある。
一つは、アパートを一棟ごと管理会社が借りてしまう方式である(借り上げ方式)。
そして、管理会社が店子を見つけ又貸しをしていく。
店子からの家賃収入とオーナーに払う借り上げ家賃の差額が、管理会社の収益となる。
もう一つは、管理会社がアパート経営にまつわる一切の管理を引き受け、オーナーに入る家賃収入から、一定の割合を管理料としてもらう方式だ。
いずれの場合でも、管理会社に入る収益は、家賃収入の一○%前後が相場である。
民間の管理会社の例として、この管理会社を不動産オーナーがつくる場合がある。
つまり、不動産オーナーまたは家族が社長になり、有限会社○○管理会社をつくり、家賃収入の中から一定の割合(二○%が限度といわれている)を管理料としてもらうわけだ。
その金額だけ不動産所得を引き下げることができる。
社長はその管理会社から給料をもらうわけである。
そうすることによって、事業所得の法人成りほどではなくても、同じような節税効果が期待できる。
もちろん、会社が一括借り上げ方式をとる場合もある。
オーナーが、すでに他の事業で法人を所有している場合には、それを利用することもできる。
定款の中に、「アパートの管理」を一行加えるだけでよい。
いずれにしても、オでつくっておく必要がある。
その中には、管理会社の行なうべき仕事の内容と報酬を詳しく書いておくことだ。
不動産賃貸業が完全に法人成りするには、土地を法人に移すことが不可欠だが、なんといってもむずかしい。
建物だけなら、会社の名義に変えることができる。
名義を変える場合、その原因は贈与か譲渡である。
対価があれば譲渡であるし(不当に安い対価は時価との差額が贈与)、対価がなければ贈与である。
譲渡所得は、その対価と所得価額との差にかかってくる(Vページ参照)。
対価は時価でなければならないから、昔からもっている土地の場合、その差額は大変なものになる。
建物はどうだろう。
建物の時価とは、建物価格から減価償却を引いたものとされる(帳簿価格という)。
つまり、対価とそれから引くべき所得価額がそれほど違わない。
時価で買い取ることも容易だし、時価イコール所得価額だから、譲渡所得の問題は少ない。
会社と個人の間で、売買契約が成立したら、名義は会社所有のものとなる。
さて、それからが問題である。
借地権をどうするかだ。
このようなケースの場合、借地権の認定課税があるのが原則だが、クリアする方法が二つある。
「相当な地代」のほうはどうかというと、会社が個人から土地を借りる場合、世間相場なみの権利金を払わないかわりに、通常の地代にくらべて、かなり割高な地代(相当な地代)を払うことによって認定課税をさける方法だ。
この場合には、当初のこの地代を据えおくと、土地の時価の上昇に応じて会社に借地権が生じてくる。
借地権割合が七割だとすると、将来七割は会社に移ってしまうわけである。
会社は株主のものであり、株主はすでに全員が相続人だから、七割は相続人のものになる。
できるなら、この手を使わない手はない。
この方法にもネックがある。
一つは「相当な地代」がかなり割高なものになり、法人にその支払能力があるかどうかだ。
もう一つは、その高い地代が地主の不動産取得となるので、その税金対策をどうするかということだ。
ことである。
一つは「無償返還の届出」をすること、もう一つは「相当な地代」を支払うことである。
「無償返還の届出」は、借地権を発生させないことの個人と会社間の合意文書だ。
今、借地権も発生させず地代も通常しかとらないが、将来にわたって会社に借地権が移らないことになる。
どういうことかというと、オーナーの土地は“将来もずっと更地で評価される”という借地権を認定することによって、その分だけ更地の評価を下げることができる。
その際、考えられることは、子が親の土地を借りるということだ。
土地を借りて家を建てれば、借地権が発生する。
つまり、親である地主から借地権を譲り受けたことになる。
当然、その対価を支払わねばならない。
その対価を支払わなかったら、支払ったものと認定される。
子が親に支払った上で、その金額を親か子に贈与したことになる。
そうすると、親には譲渡所得税(借地権を売った)がかかるし、子には贈与税がかかる。
いわゆるダブルパンチとなる。
その代わりに、借地権は子供に移っていき、親は底地のみの所得となる。
親族間の場合、実際はこうはならない。
親子間の土地の賃借は、原則として使用賃借ということになるからだ。
使用賃借というのは、ただで子供が親から土地を借りることだ。
したがって、借地権は発生しない。
相続が発生したら、土地は更地として評価される。
これでは、相続税対策にならない。
土地の評価を下げるには、借地権を発生させて、子供に移さなければならない。
認定課税を受けず、借地権を発生させるのはどうしたらよいか?子供が親に「相当な地代」を払うことである。
そうすれば、地価の上昇とともに、借地権が発生し子供の物となっていく。
「相当な地代」は馬鹿にならない金額となる場合が多く、その分、子供の負担がふえるが、建物が賃貸物件の場合には、家賃収入の中から支払うことができる。
また、相当な地代は、親の収入となり所得税を押し上げるから、その対策を検討しなければならない。
その所得税があまり多いようだと、相続税が多少減っても、損になって、不動産を守る借り、子供ではなく同族会社になると、この効果はもっと顕著になる。
借地権が、会社に移っていくからだ。
同族会社のオーナーが子供の場合には、借地権部分は、相続財産から抜けていくことになる。
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